SEEDxとは?
宮森光子

「地元農家と地元スーパーマーケットチェーンの
共働で“地産地消”」

起案者:宮森 光子

起業を予定している地域:福島県会津地方

解決しようとする地域の問題

会津地方の農業は福島第一原子力発電所事故による風評被害を受けている。また、多くの地方の農村と同じく、少子高齢化が進んで就農人口の約6割は65才以上という状況にある。この地方全体の就農人口の50%以上をしめる会津の女性たちは、自分たちが育てた作物の美味しい食べ方や保存法を熟知し、商品価値の高い漬物や惣菜を生産する能力を持つが、それらの商品化や販路開拓については不得手であるため、潜在的に存在する「田舎のおばあちゃんの味」を求めるマーケットを活用することができずにいる。

社会起業プラン概要

宮森光子さんの「地元農家と地元スーパーマーケットチェーンの共働で "地産地消"」という社会起業プランは、市場の潜在的な需要と、この需要を満たせる生産者を効果的に結びつけ、両者のあいだに「循環」を創りだすことで、上述の地域課題の解決を目指す。

具体的には、まず農産物およびその加工品を生産する農家の女性、デザイナー、そしてWeb制作者が参加するプロジェクトチームを作る。次に、このチームが主婦モニターを対象におこなったマーケティング調査の結果を反映した商品開発をおこなう。生産やデザインのプロが、消費者の声を活かして商品開発をおこなうことで、市場価値の高い魅力的な商品を創ることができる。商品の販路としては、会津に本社を持つスーパーマーケットチェーン(㈱リオン・ドールコーポレーション)との連携により、同チェーンの店舗に設置された地産地消コーナーで販売できることが決まっている。商品にはQRコードをつけて開発予定の “地産地消サイト” へのアクセスを誘導し、このサイトで生産者情報や生産者のお薦めレシピを発信することで、生産者と消費者の距離を近づけ、消費者の顧客ロイヤリティを高める。さらに生産者と消費者の結びつきを強める仕掛けとして、味噌や漬物作りの教室や農業体験ツアーを実施する。

会津地方で農業に従事する女性高齢者たちが、自ら商品開発にも参画した農産物や加工品を確実性の高い販路を通じて販売することは、会津に「元気なおばあちゃん」を増やすことにつながり、さらに彼女たちが持つ知恵や会津に古くから伝わる文化を若い世代に継承する機会を創ることは、会津の素晴らしさがより多くの他地域の人びとに伝わることにもつながる。

宮森さんはすでに塾生となるメンバーを5人集めており、研修終了後には全員を㈱アクティアのスタッフとして雇用する予定となっている。その他、行政との連携では公的な融資制度や支援事業の活用を検討しており、企業との連携では地域のスーパーマーケットチェーンとの連携も決定しているなど、すでに実績ある起業家として持っているスキルやネットワークを活かして、「風評被害に悩む会津の農村の活性化」というミッションに挑戦する。

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