SEEDxとは?
鈴木秀顕

「福島県 健康!元気!復活プロジェクト」

起案者:鈴木 秀顕

起業を予定している地域:福島県いわき市など

解決しようとする地域の問題

福島第一原子力発電所の事故による福島県民の健康への影響が懸念され、その影響は身体的なものだけではなく精神的なものも多く指摘されている。福島県民の精神衛生を保証するためには安心安全な食生活の保証はが急務となっており、地域住民の健康回復をサポートする目的での日常的な食生活指導を地域で推進することが期待されている。一方、我が国では震災前から高齢化や生活習慣病等によって医療費は39兆円に達している。医療費削減のための1つの方法は、国民に対して専門家がきめ細かい指導を継続的に提供して彼らの生活習慣を改善させることがあるが、コストの問題などによって実現が困難だった。この反面で、栄養指導の専門家である管理栄養士や栄養士の就業率は極めて低く、資格を取得して学校を卒業しながら雇用という形で活かされていないスキルが地域に潜在化しているケースが多いと推測される。

社会起業プラン概要

鈴木さんの「福島県 健康! 元気! 復活プロジェクト」は、スマートホンなどの携帯端末で撮影可能な高画質画像データを利用した栄養指導を福島県民に提供し、被災地福島の方々の健康回復に役立てようという社会起業プランである。画像データに基づいた栄養指導には、現在フルタイムでの勤務をしていない管理栄養士の資格所有者が在宅であたる。テレワークの仕組みを活用した在宅の有資格者による栄養指導は、常勤の管理栄養士が会社などに出向いて対面でおこなう栄養指導よりも高頻度で行えるメリットがあり、コスト効率の良い指導を実現できる。

栄養指導の具体的なプロセスは、まずは福島県内の生活指導対象者がスマートホンや携帯電話で撮影した食事や生活状況を日常的に在宅の管理栄養士に送信し、受信した管理栄養士はこれらの画像を見た上でWeb経由でアドバイスを提供するというものである。実施にあたっては2008年から東京都の一部で実験的に使用されている「生活習慣病等改善のための遠隔指導システム」を活用する。このシステムを在宅の管理栄養士の指導ツールとすることで栄養指導の効果をより高め、また福島県内における管理栄養士・栄養士の就業機会を創造できることが期待される。このような遠隔地から栄養指導をおこなうシステムはすでに存在しているが、自己管理に依存する部分が大きかったり、コンピュータによる指導だったりして指導の効果が上がらない・現実での雇用にはつながらないなどの問題によって必ずしも成功していない。

この社会起業プランでは、さまざまな事由によってこれまでフルタイムで稼働できなかった管理栄養士に新しい雇用の機会を与え、またクラウドコンピューティングの活用によって小規模でも起業できる環境を提供しながら、"食" という健康の礎に着目して福島県民の健康不安解決に取り組む。

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