SEEDxとは?
番場さち子

「番場ゼミナール online(インターネット回線を通じた遠隔地学習支援の仕組みづくり)」

起案者:番場 さち子

起業を予定している地域:相双地域

解決しようとする地域の問題

本事業の対象地域である南相馬市は、南部が福島第一原発から半径10km圏内に位置し、東日本大震災及び原発事故に伴い、地域の中学・高校生を取り巻く環境が激変した。とりわけ人口転出が顕著で、特に放射能被害が受けやすいとされる子供達を持つ家庭での転出率が高い。一方で、生活環境変化により学習意欲をなくしてしまった子供や、避難先の環境に馴染めず学習に取り組めない子供も多い。加えて避難先から南相馬市に再び戻ることを考えても、震災後の教育支援体制に不安を持ち決心がつかない父兄の声も多く寄せられる。震災前の環境でないと勉強をする気が起きないという子どもの声も聞かれており、これら子供や父兄の声をいかに拾い、実現出来る環境をどこまで、どのように提供できるかが課題としてあげられる。

社会起業プラン概要

提案者である番場氏は、南相馬市内で長年学習塾を経営してきており、単に子供たちが勉強を教わる場だけではなく、地域の子どもたちの人格形成の場であり居場所であり続けてきた。現在の南相馬市をとりまく環境を鑑みると、子どもたちが学習する場所、学習する機会、気軽に生活のことを相談できる環境の構築が大切であることが浮かび上がる。そこで、従来型の学習塾では教室に通えない子どもたちが、オンライン上で学ぶことが出来る学習支援の仕組みを構築する。

具体的には、①e-learning教材を使用したオンライン学習機会の提供、②長期休暇中の学習合宿、③オンラインコミュニティである。①については、主に学習習慣の形成補助が必要な生徒を対象に、オンラインシステムの進捗管理機能を使用して、生徒の学習進度をリアルタイムに把握することで、遠隔地にいながら生徒の苦手・得意を踏まえた学習指導を行う。②については、南相馬市から避難中の子どもたちを、学校の長期休暇期間にあわせて南相馬市に集め、合宿型の集中講習を対面形式で行う。又、ゲストを招き、「震災後の南相馬で活躍する大人」を紹介することで、卒業後の進路決定のサポートも行う。③については、震災後の環境変化に伴い生徒が抱える様々な不安を解消するために、オンラインでの学習相談・生活相談・進路相談の仕組みをつくる。オンラインツールの活用により、定期的に生徒たちとコンタクトをとり、生徒の変化に敏感に反応できる体制をつくる。又、中学生に対しては地元高校生が、高校生に対しては大学生ボランティアが進路相談に応じる機会をつくる。さらには、オンライン・オフラインを有機的に活用することで、避難によってバラバラになっている生徒同士が対話・交流出来る環境も提供していく。

seedxロゴ

(C)2012 SEEDx.info